以下は、Chloe Bringmann が書いた WordPress.org 公式ブログの記事「WordPress 5.9 Beta 1」を訳したものです。
誤字脱字誤訳などありましたらフォーラムまでお知らせください。
WordPress 5.9 ベータ 1がテスト用に公開されました!
この WordPress ソフトウェアのバージョンは開発版です。このバージョンを本番サイトで実行することはお勧めしません。代わりに、テストサイトでの試用を検討してください。これにより新しいバージョンをテストすることができます。
WordPress 5.9 ベータ 1をテストするには、次の3つの方法があります。
- オプション1: WordPress Beta Tester プラグインをインストールして有効化する (「Bleeding edge」チャンネルと「Beta/RC Only」ストリームを選択)。
- オプション2: ベータ版をこちらから (zip)ベータ版をこちらから直接ダウンロードする。
- オプション3: WP-CLI を使ってテストする:
wp core update --version=5.9-beta1
ファイルシステムで大文字と小文字を区別しない場合はこのオプションを使用しないでください。
正式リリースは2022年1月25日を予定していて、あと残り8週間です。このリリースを可能な限り良いものにするためには、皆さんのテストへのご協力が不可欠です。
Make WordPress Core ブログでは、今後数週間のうちに5.9関連の開発者ノートを公開して今後の変更点を詳しく説明しますので、チェックしてみてください。
ご協力いただけること – テスト!
バグを見つけるためのテストは、ベータ版でのリリースに磨きをかけるための重要な作業です。これはまた、WordPress に貢献するための素晴らしい方法でもあります。ベータ版のテストをしたことがない方は、この詳細なガイドを参考に何をどのようにテストすればよいかを確認してください。
バグを見つけた場合は、サポートフォーラムの Alpha/Beta エリアに投稿してください。再現可能なバグのレポートが書ける方は WordPress Trac に報告してください。こちらでは既知のバグも確認できます。
WordPress 5.8 以降にリリースされた Gutenberg のすべての機能を確認するには、What’s New In Gutenberg の 10.8, 10.9, 11.0, 11.1, 11.2, 11.3, 11.4, 11.5, 11.6, 11.7, 11.8, 11.9 の投稿をご覧ください。
580件の改良と約450件のバグ修正を含む前述の変更点に加えて、110件の新機能および改良を含む297件のチケットが WordPress 5.9 のために貢献者の皆さんたちにより修正されました。さらに多くの修正が予定されています。
では、テストをお楽しみください!
バージョン 5.9 の新機能を知りたいですか?いくつかのハイライトをご紹介します。
フルサイト編集
スタイルインターフェース
5.8で搭載された機能と5.9で新たに搭載された機能を組み合わせることにより、「フルサイト編集」が実現します。
以前はグローバルスタイルと呼ばれていたスタイルインターフェースでは、WordPress 管理画面上でブロックや要素を直接操作することができます。タイポグラフィからカラーパレットまで、このまとまったデザインインターフェースを使えば、テーマを切り替えることなくデザインを (それも大幅にも) 変更することができます。コードは必要ありません。
Theme.json
WordPress 5.8で導入された theme.json は改良され、サイトとそのブロックのための機能とデフォルトスタイルが利用可能になりました。5.9 では、theme.json は子テーマやデュオトーン処理のサポートが可能になりました。theme.json を使ってスタイルのレイヤーを調整することで、テーマに必要な CSS を減らせます。
その他、theme.json がサポートする機能は以下の通りです。
- ボーダー : 色、スタイル、および幅は、5.8で導入されたborder-radiusプロパティを補強します。
- フレックスレイアウト : spacing.blockGap によるブロックギャップのサポート。
- タイポグラフィ : フォントファミリー、フォントスタイル、フォントウェイト、テキストデコレーション、テキストトランスフォーム。
- 画像 : デュオトーン。
新しいナビゲーションブロック
ナビゲーションを作成する最も直感的な方法、ナビゲーションブロックへようこそ。
ここでは、最もテストが必要な機能を紹介します。
- レスポンシブメニューのオプションは、オフにすることも、常にオンにすることも、小さな画面でのみ使用することもできます。
- キーボードアクセシビリティの組み込み。 アクセシビリティ、スピード、またはその両方。
- 検索ブロックやサイトアイコンブロックなどの追加ブロック (お好みに合わせてカスタマイズ可能)。
- サブメニューアイテムのスタイリングオプション
- 水平または垂直方向の配置。
- 再利用可能なナビゲーション ? テーマを変えても ? はい。なぜなら、作成したナビゲーションブロックは、カスタム投稿タイプとして保存されるからです。
より良いギャラリーブロック
ギャラリーブロックの単一の画像を、画像ブロックと同じように扱うことができたらどうでしょう?それができるようになりました。
ギャラリー内のすべての画像を、インライントリミングやデュオトーンで他の画像と区別したり、ドラッグ&ドロップで簡単にレイアウトを変更したりできます。改良されたギャラリーブロックでは、すべての画像がそれぞれの画像ブロックになります。
ひとつ注意しておいてください。ギャラリーブロックの機能を利用して、プラグインやテーマを作成したことがありますか?互換性を確保するために必要なことが詳しく書かれているので、こちらの開発ノートをぜひご覧ください。
集中テンプレートパーツモード
テンプレートパーツの作成は、サイト全体のことを考えながら行うため、それだけで集中力が必要になります。そこで WordPress 5.9 では、今作業している部分だけを表示するフォーカスモードを追加しました(キー操作で通常の表示に戻すこともできます)。
ブロックパターンディレクトリ
パターンディレクトリでは、画像とテキストを表示するいくつかのブロックから、列やセクションを含むページ全体のレイアウトまで、さまざまなブロックパターンがあらかじめ用意されています。5.8リリース以降、このディレクトリは、UIやパターンを探求するためのハブとなっており、こうしたパターンの提供を受け付けて、それをコミュニティに提供しています。あなたが作ったものが、他の人の完璧なサイトを作る手助けになるのです。
Twenty Twenty-Two デフォルトテーマ
WordPress テーマを構築するまったく新しい方法です。
WordPress 5.9 では初のデフォルトブロックテーマを含む、フルサイト編集を可能にする機能が導入されました。
CSS の利用は最小限にしてテーマのスタイルを theme.json に格納することにより、WordPress 管理画面のスタイルインターフェースでスタイルを設定することができます。カラースキーム、タイプの組み合わせ、ページテンプレート、作成済みのコンポーネント (フォーム)、画像処理など、豊富な選択肢により、サイト全体でこのテーマの個性を発揮することができます。
その他の改善とアップデート
- ブログを書くのが好きですか? 公開フローに新たな調整が加えられ、最新の記事を公開した数秒後に新しい記事を追加できるようになりました。
- リストビューでは、コンテンツをドラッグ&ドロップするだけで、いつものように簡単に見て回ることができ、セクション全体を折りたたむこともできるので、タスクに集中したり、全体像を把握したりすることができます。
- ボタンとソーシャルアイコンブロックは、親ブロックのツールバーコントロールを吸収して表示するようになりました。
- ログイン画面で言語を選択できるようになりました。
- さらなるパフォーマンスの向上(スピードアップ)。
リサーチとコピーをしてくださった @chanthaboune, @priethor, @psykro, @annezazu, @webcommsat, @marybaum, @hellofromtonya, @davidbaumwald, @rmartinezduque さんに感謝します。