MozillaZine.jp

Mozilla 関連情報の提供、啓蒙活動を行っているオンラインマガジン「MozillaZine」の日本語訳を提供しています。
リリース版 | Firefox 74.0 ESR 68.6.0 Android 68.6.0 Focus 8.1.0 iOS 23.0 | Thunderbird 68.6.0 | SeaMonkey 2.53.1 |
プレビュー版 | Firefox Nightly Beta Developer Edition Android Nightly Beta Preview Nightly Preview Beta | Thunderbird Beta |
相互サポート | Firefox | Thunderbird | SeaMonkey | Lightning | Android | Firefox OS | iOS

Firefox 74 で廃止された TLS 1.0/1.1 対応が一時的に再有効化された


先日リリースされた Firefox 74 において TLS 1.0 および 1.1 が既定で無効化されていたが、これが一時的に再有効化されることとなった。

世界的な新型コロナウイルス (COVID-19) の流行を受けて、多くの人が在宅勤務を強いられオンラインツールに依存しているが、一部の重要な政府機関サイトがまだ TLS 1.2 に対応していないことから TLS 1.0 および 1.1 が既定で無効化された Firefox からのアクセスに問題が生じていることが変更の理由として挙げられている。

今回の設定変更は、既に公開されている Firefox 74 に対してはアップデートではなくリモートで適用される。Firefox 75 Beta に対しては既に適用されている。Firefox 76 Nightly では TLS 1.0 および 1.1 は無効化されたままであることに注意されたい。

また COVID-19 を理由として、Google が TLS 1.0/1.1 対応を廃止 する予定となっていた Chrome 81 の公開を延期 しているほか、同じく Chromium をベースとする Microsoft Edge 81 の公開も延期 となっている。

Thunderbird 68.6 がリリースされた


Thunderbird

Thunderbird コミュニティは米国時間 2020 年 3 月 12 日、新機能の追加及び安定性の問題を修正した Thunderbird のマイナーアップデート版である Thunderbird 68.6.0 をリリースした。

Thunderbird 68.6.0 は Firefox 68 と同じレンダリングエンジンを搭載しており、バックエンドも Firefox ESR 68.6 相当となっている。

Thunderbird 68.6.0 では、Thunderbird 60 からの自動アップグレードが行われる。カレンダーアドオンである Lightning をインストールしている場合、こちらも新しい Thunderbird に適合したバージョンへの自動アップデートが行われる。 Lightning に関して問題が発生した場合には、トラブルシューティング記事 を参照されたい。

Thunderbird 68.6.0 での新機能や改良点は次のとおり。

新機能及び改良点

新機能
新しいプロファイルで起動する際にポップアップウインドウを表示するようになった
変更
部分アップデートにより、ダウンロードサイズを小さくできるようになった
修正
特定の環境において、quoted-printable エンコードされた HTML メッセージに対してメッセージ本文の検索が機能しない問題を修正
修正
「新着メッセージをすべて受信」が OAuth2 認証された IMAP アカウントに対して機能しない問題を修正

セキュリティ修正

このアップデートでのセキュリティ問題への修正は合計 7 件、重要度区分において 4 件、 3 件が修正されている。

CVE-2020-6805
Use-after-free when removing data about origins
CVE-2020-6806
BodyStream::OnInputStreamReady was missing protections against state confusion
CVE-2020-6807
Use-after-free in cubeb during stream destruction
CVE-2020-6811
Devtools’ ‘Copy as cURL’ feature did not fully escape website-controlled data, potentially leading to command injection
CVE-2019-20503
Out of bounds reads in sctp_load_addresses_from_init
CVE-2020-6812
The names of AirPods with personally identifiable information were exposed to websites with camera or microphone permission
CVE-2020-6814
Memory safety bugs fixed in Thunderbird 68.6


Thunderbird 68.6.0 で修正された全ての問題は Mozilla.org bugs fixes (英語) を参照されたい。

その他、Thunderbird 68.6.0 についての一般的な情報は Thunderbird 68.6.0 リリースノート を参照いただきたい。

アップデート及びシステム要件

Thunderbird 68.6.0 は Windows, Mac, Linux 版が用意され、Mozilla ウェブサイトよりダウンロード可能となっている。また、50 以上の言語に対応した各国語版は 各国語版のダウンロード よりダウンロードできる。既存の Thunderbird 60 のユーザには自動アップデート経由で通知されるが、ヘルプメニューの “Thunderbird について” より手動でアップデートすることも可能だ。

Thunderbird 68.6.0 の利用に必要なシステム要件については、Thunderbird 68.6.0 システム要件 を参照されたい。

ダウンロード:
thunderbird.net
リリースノート:
Thunderbird 68.6.0 リリースノート
セキュリティアドバイザリ:
MFSA 2020-10
修正されたバグ:
Bug Fixes (英語)

Firefox for Android 68.6 がリリースされた


Firefox

Mozilla は米国時間 2020 年 3 月 10 日、安定性及びセキュリティ問題を修正を含む Android 向け Firefox のマイナーアップデート版である Firefox for Android 68.6 をリリースした。

Firefox for Android 68.6 での新機能や改良点、セキュリティ修正、既知の問題は次のとおり。

セキュリティ修正

このアップデートでのセキュリティ問題への修正は合計 7 件、重要度区分において 4 件、 3 件が修正されている。

CVE-2020-6805
Use-after-free when removing data about origins
CVE-2020-6806
BodyStream::OnInputStreamReady was missing protections against state confusion
CVE-2020-6807
Use-after-free in cubeb during stream destruction
CVE-2020-6811
Devtools’ ‘Copy as cURL’ feature did not fully escape website-controlled data, potentially leading to command injection
CVE-2019-20503
Out of bounds reads in sctp_load_addresses_from_init
CVE-2020-6812
The names of AirPods with personally identifiable information were exposed to websites with camera or microphone permission
CVE-2020-6814
Memory safety bugs fixed in Firefox 74 and Firefox ESR 68.6


Firefox for Android 68.6 で修正された全ての問題は Mozilla.org bugs fixes (英語) を、Firefox for Android 68.6 についての一般的な情報は リリースノート を、開発者向けの情報は MDN を参照されたい。

Firefox for Android 68.6 は Google Play からダウンロード可能となっている。また、既存の Firefox for Android のユーザには Google Play 経由でアップデートが提供される。

ダウンロード:
Mozilla, Google Play
リリースノート:
Firefox for Android 68.6 リリースノート
セキュリティアドバイザリ:
MFSA 2020-09
修正されたバグ:
Complete list of changes in the Firefox for Android 68.6 (英語)

Firefox 74 がリリースされた


Firefox

Mozilla は米国時間 2020 年 3 月 10 日、安定性及びセキュリティ問題の修正を含む Firefox のメジャーアップデート版である Firefox 74.0 をリリースした。延長サポート版である Firefox ESR もバージョン 68.6.0 にアップデートされている。

Firefox 74.0 での新機能や改良点、セキュリティ修正、既知の問題は次のとおり。

新機能及び改良点

新機能
Lockwise でのログイン情報の表示が、名前の降順でも可能になった
新機能
Windows および Mac 上の新しい Microsoft Edge からの ブックマークや履歴のインポート がより簡便になった
新機能
外部アプリケーションによってインストールされたアドオンを アドオンマネージャー (about:addons) 上で削除できるようになった。 今後は、外部アプリケーションによるアドオンは不可能となり、ユーザーによってのみ可能となる
新機能
Facebook Container により、Facebook によるウェブトラッキングを抑止できるようになった。具体的には、Faceebook 以外のウェブサイトにおける Facebook のログイン状況、「いいね」、コメントなどが自動的にブロックされる。例外が必要な場合には カスタム設定により除外可能である
新機能
特定の WebRTC のシナリオにおいてコンピューターの IP アドレスの代わりにランダムな ID を返す mDNS ICE のサポートにより、ウェブ上での音声・ビデオ通話のプライバシーが向上した
修正
タブのピン留めが消えてしまう、順番がおかしくなるなど、タブのピン留めに関する複数の問題を修正
変更
Instgram に複数の写真と一緒にビデオをアップロードするとき、ピンクチャーインピクチャーのトグルが「次へ」ボタンの上で動かなかったン問題を修正
変更
Windows: Ctrl+I により、ブックマークサイドバーではなくページ情報のウインドウが開くようになった。Ctrl+B から引き続きブックマークサイドバーを開くことは可能である
変更
TLS 1.0 および 1.1 が既定で無効化された。TLS 1.2 以降をサポートしないウェブサイトを表示しようとするとエラーページが表示される
開発者
デバッガーにおいて、ネスト化された Web Worker がサポートされた。ブレイクポイントにおいて一時停止とステップ実行が可能となる
Web Platform
新しい JavaScript optional chaining オペレーター (?.) と CSS text-underline-position がサポートされた

セキュリティ修正

このアップデートでのセキュリティ問題への修正は合計 12 件、重要度区分において 5 件、 6 件、 1 件が修正されている。

CVE-2020-6805
Use-after-free when removing data about origins
CVE-2020-6806
BodyStream::OnInputStreamReady was missing protections against state confusion
CVE-2020-6807
Use-after-free in cubeb during stream destruction
CVE-2020-6797
Extensions granted downloads.open permission could open arbitrary applications on Mac OSX
CVE-2020-6808
URL Spoofing via javascript: URL
CVE-2020-6809
Web Extensions with the all-urls permission could access local files
CVE-2020-6810
Focusing a popup while in fullscreen could have obscured the fullscreen notification
CVE-2020-6811
Devtools’ ‘Copy as cURL’ feature did not fully escape website-controlled data, potentially leading to command injection
CVE-2019-20503
Out of bounds reads in sctp_load_addresses_from_init
CVE-2020-6812
The names of AirPods with personally identifiable information were exposed to websites with camera or microphone permission
CVE-2020-6813
@import statements in CSS could bypass the Content Security Policy nonce feature
CVE-2020-6814
Memory safety bugs fixed in Firefox 74 and Firefox ESR 68.6
CVE-2020-6815
Memory and script safety bugs fixed in Firefox 74


Firefox 74.0 で修正された全ての問題は Mozilla.org bugs fixes (英語) を、一般的な情報は リリースノート を、開発者向けの情報は MDN および Mozilla Developer YouTube チャネル を参照されたい。

アップデート及びシステム要件

Firefox 74.0 は Windows, Mac そして Linux 版が用意され、Mozilla ウェブサイトよりダウンロード可能となっている。また、80 以上の言語に対応した各国語版は 次世代ブラウザ Firefox – 各国語版のダウンロード よりダウンロード可能となっている。また、既存の Firefox 4 以降のユーザには自動アップデート経由で通知されるが、Firefox メニューの “Firefox について” より手動でアップデートすることも可能だ。
Firefox 74.0 の利用に必要なシステム要件については、Firefox 74 システム要件 を参照されたい。

ダウンロード:
74.0, ESR 68.6.0
リリースノート:
74.0, ESR 68.6.0
セキュリティアドバイザリ:
MFSA 2020-08 (74.0), MFSA 2020-09 (ESR 68.6.0)
修正されたバグ:
74.0, ESR 68.6.0 (英語)

SeaMonkey 2.53.1 がリリースされた


SeaMonkey

Mozilla Application Suite の開発をコミュニティベースで継続している The SeaMonkey® Project は米国時間 2020 年 2 月 28 日、安定性及びセキュリティ問題を修正を含む SeaMonkey のメジャーアップデート版である SeaMonkey 2.53.1 をリリースした。

SeaMonkey 2.53.1 は Firefox ESR 60.3 と同じレンダリングエンジン Gecko 60 を搭載しており、バックエンドも Firefox ESR 60.3/Thunderbird 60.3 相当となっている。アプリケーションの内容としては、これまで通りブラウザ、メール & ニュースクライアント、Web 開発ツールを搭載したオールインワンパッケージとなっている。

ユーザープロファイルの構成の変更に伴い、以下の注意点がある。

  • マスターパスワードを利用している場合にはバージョン 2.53.1 へのアップデートの前にこれを解除する必要がある。設定メニューの「マスターパスワードを変更」から、パスワード欄を空白にすることでマスターパスワードを解除できる。「パスワードのリセット」機能を使うと、保存されているすべてのログイン情報が削除されるため注意が必要である。
  • アップデートの完了後には、プロファイルフォルダー内の key3.db および cert8.db の 2 つのファイルを削除する必要がある。これはログイン情報を含む古い形式のファイルである。

長らく同梱されていなかった Chatzilla、DOM Inspector、Lightning に加え、SeaMonkey Debug and QA UI が本リリースには同梱されている。

新機能及び改良点

このアップデートでは、Firefox ESR 60.3/Thunderbird 60.3 相当の機能修正が行われているほか、以下の SeaMonkey 固有の修正が行われている。

SeaMonkey
ブックマークマネージャーがブラウジングライブラリーに名称変更され、履歴も含まれるようになった。これは Mozilla Gecko プラットフォームの API 変更によるものである
SeaMonkey
ダウンロードマネージャーが新しい API に移行された。大幅な改善が行われているが、検索オプションが機能しないほか、小さな変更がある。また、以前のダウンロード履歴はアップデートの際に削除される
SeaMonkey
CSS グリッドツールにレイアウトパネルが追加された
SeaMonkey
TLS 1.3 が既定で有効となった
SeaMonkey
Thunderbird からバックポートされた EFAIL 脆弱性に関する修正を含む、プラットフォーム全体及びメール機能に関する修正
SeaMonkey
Lunix: gtk3 を使用するようになった。これにより問題が起きた場合には、バグを登録し Switch Linux builds to GTK3 with SeaMonkey 2.49 に関連付けされたい。SeaMonkey だけでなく Thunderbird、Firefox においても同様の問題が発生している

セキュリティ修正

本項執筆時点で、新機能および改良点の詳細は公開されていないが、 Firefox ESR 60.3/Thunderbird 60.3 相当のセキュリティ修正に加え、Firefox 72 系列からのバックポートによるセキュリティ修正が行われている。

SeaMonkey 2.53.1 は Windows, Mac, Linux 版が用意され、SeaMonkey Project ウェブサイト より日本語を含む 20 言語に対応した各言語版がダウンロード可能である。ほとんどの環境において既存の SeaMonkey ユーザへの自動アップデート経由での通知および手動でのアップデートは提供されていないため、インストーラをダウンロードし既存のバージョンに上書きインストールする必要がある。

ダウンロード:
SeaMonkey 2.53.1
リリースノート:
Release notes

Firefox 73.0.1 がリリースされた


Firefox

Mozilla は米国時間 2020 年 2 月 18 日、デスクトップ版バージョン 73.0 リリース後に明らかとなった不具合を修正した Firefox 73.0.1 をリリースした。Firefox for Android 68.5.0 および Firefox ESR 68.5.0 はこの問題の影響を受けない。

修正
0patch や G DATA などのサードパーティー製セキュリティソフトを利用している Windows 環境においてクラッシュする問題を修正 (bug 1610790)
修正
Windows の互換モードやアンチエクスプロイト機能が有効になっているなど特定の環境においてブラウザー機能が失われる問題を修正 (bug 1614885)
修正
カナダロイヤル銀行のウェブサイトに接続できない問題を修正 (bug 1613943)
修正
印刷プレビューモードを閉じるときに意図せず Firefox 自体が終了する問題を修正 (bug 1611133)
修正
特定の Linux システムにおいて、暗号化されたコンテンツを再生するときにクラッシュする問題を修正 (bug 1614535)

Firefox 73.0.1 についての一般的な情報はリリースノートを参照されたい。

Firefox 73.0.1 は Windows, Mac, Linux 版が用意され、Mozilla ウェブサイトよりダウンロード可能となっている。また、85 以上の言語に対応した各国語版は 次世代ブラウザ Firefox – 各国語版のダウンロード よりダウンロードできる。また、Windows、Mac OS X、Linux 版の既存の Firefox ユーザには自動アップデート経由でアップデートが提供されるが、手動でアップデートすることも可能だ。

ダウンロード:
Mozilla
リリースノート:
Firefox 73.0.1 リリースノート
修正されたバグ:
Complete list of changes in the Firefox 73.0.1 (英語)

Thunderbird 68.5 がリリースされた


Thunderbird

Thunderbird コミュニティは米国時間 2020 年 2 月 11 日、新機能の追加及び安定性の問題を修正した Thunderbird のマイナーアップデート版である Thunderbird 68.5.0 をリリースした。

Thunderbird 68.5.0 は Firefox 68 と同じレンダリングエンジンを搭載しており、バックエンドも Firefox ESR 68.5 相当となっている。

Thunderbird 68.5.0 では、Thunderbird 60 からの自動アップグレードが行われる。カレンダーアドオンである Lightning をインストールしている場合、こちらも新しい Thunderbird に適合したバージョンへの自動アップデートが行われる。 Lightning に関して問題が発生した場合には、トラブルシューティング記事 を参照されたい。

Thunderbird 68.5.0 での新機能や改良点は次のとおり。

新機能及び改良点

新機能
Client Identity IMAP/SMTP Service Extension をサポート
新機能
POP3 アカウントにおける OAuth 2.0 認証をサポート
修正
アカウントのセットアップ中にステータス表示が空白になる問題を修正
修正
カレンダー: 既定のカテゴリーの色指定を除去できない問題を修正
修正
カレンダー: カレンダーコンポーネントを複数回読み込む問題を修正
修正
カレンダー: 「今日」ペインの幅がセッション間で保持されない問題を修正

セキュリティ修正

このアップデートでのセキュリティ問題への修正は合計 7 件、重要度区分において 1 件、 5 件、 1 件が修正されている。

CVE-2020-6793
Out-of-bounds read when processing certain email messages
CVE-2020-6794
Setting a master password post-Thunderbird 52 does not delete unencrypted previously stored passwords
CVE-2020-6795
Crash processing S/MIME messages with multiple signatures
CVE-2020-6797
Extensions granted downloads.open permission could open arbitrary applications on Mac OSX
CVE-2020-6798
Incorrect parsing of template tag could result in JavaScript injection
CVE-2020-6792
Message ID calculcation was based on uninitialized data
CVE-2020-6800
Memory safety bugs fixed in Firefox 73 and Firefox ESR 68.5

既知の問題

未解決
バージョン 60 から 68 にアップグレードのプロセス中に、アドオンが自動的にアップデートされない。アドオンの更新を確認するとアップデートされる。アドオンマネージャーあるいは addons.thunderbird.net からバージョン 68 に適合するバージョンのアドオンを再インストールすることはもちろん可能である

Thunderbird 68.5.0 で修正された全ての問題は Mozilla.org bugs fixes (英語) を参照されたい。

その他、Thunderbird 68.5.0 についての一般的な情報は Thunderbird 68.5.0 リリースノート を参照いただきたい。

アップデート及びシステム要件

Thunderbird 68.5.0 は Windows, Mac, Linux 版が用意され、Mozilla ウェブサイトよりダウンロード可能となっている。また、50 以上の言語に対応した各国語版は 各国語版のダウンロード よりダウンロードできる。既存の Thunderbird 60 のユーザには自動アップデート経由で通知されるが、ヘルプメニューの “Thunderbird について” より手動でアップデートすることも可能だ。

Thunderbird 68.5.0 の利用に必要なシステム要件については、Thunderbird 68.5.0 システム要件 を参照されたい。

ダウンロード:
thunderbird.net
リリースノート:
Thunderbird 68.5.0 リリースノート
セキュリティアドバイザリ:
MFSA 2020-07
修正されたバグ:
Bug Fixes (英語)

Firefox for Android 68.5 がリリースされた


Firefox

Mozilla は米国時間 2020 年 2 月 11 日、安定性及びセキュリティ問題を修正を含む Android 向け Firefox のマイナーアップデート版である Firefox for Android 68.5 をリリースした。

Firefox for Android 68.5 での新機能や改良点、セキュリティ修正、既知の問題は次のとおり。

新機能及び改良点

新機能
ユーザーに今後のリリース情報を提供するホームスクリーン上のメッセージカードの更新

セキュリティ修正

このアップデートでのセキュリティ問題への修正は合計 5 件、重要度区分において 2 件、 3 件が修正されている。

CVE-2020-6796
Missing bounds check on shared memory read in the parent process
CVE-2020-6797
Extensions granted downloads.open permission could open arbitrary applications on Mac OSX
CVE-2020-6798
Incorrect parsing of template tag could result in JavaScript injection
CVE-2020-6799
Arbitrary code execution when opening pdf links from other applications, when Firefox is configured as default pdf reader
CVE-2020-6800
Memory safety bugs fixed in Firefox 73 and Firefox ESR 68.5


Firefox for Android 68.5 で修正された全ての問題は Mozilla.org bugs fixes (英語) を、Firefox for Android 68.5 についての一般的な情報は リリースノート を、開発者向けの情報は MDN を参照されたい。

Firefox for Android 68.5 は Google Play からダウンロード可能となっている。また、既存の Firefox for Android のユーザには Google Play 経由でアップデートが提供される。

ダウンロード:
Mozilla, Google Play
リリースノート:
Firefox for Android 68.5 リリースノート
セキュリティアドバイザリ:
MFSA 2020-06
修正されたバグ:
Complete list of changes in the Firefox for Android 68.5 (英語)

Firefox 73 がリリースされた


Firefox

Mozilla は米国時間 2020 年 2 月 11 日、安定性及びセキュリティ問題の修正を含む Firefox のメジャーアップデート版である Firefox 73.0 をリリースした。延長サポート版である Firefox ESR もバージョン 68.5.0 にアップデートされている。

Firefox 73.0 での新機能や改良点、セキュリティ修正、既知の問題は次のとおり。

新機能及び改良点

新機能
ウェブサイトの閲覧をより容易にする 2 つの機能の実装

  • 10 年以上にわたり、サイトごとのズームレベルを保持できるズーム機能が提供されてきたが、ほとんどのサイトにおいてズーム機能を必要とするユーザーにとっては新規サイトごとに倍率を指定する手間が必要があった。Firefox 73 では、全サイトに対する既定のズームレベルを指定することが可能となった。この機能はオプションの「言語と外観」セクションから利用可能である。サイトごとのレベル指定もこれまで通り利用できる
  • ロービジョンのユーザーは、ウェブサイトを読みやすくするためにこれまで Windows のハイコントラストモードに頼ることが多い。Firefox もハイコントラストモードに対応しているが、テキストの可読性を向上させるために背景画像の表示を無効化していた。Firefox 73 では、背景画像を表示するとともにテキスト領域の背後に背景色のブロックを配置する “readability backplate” というソリューションを導入した。これにより、背景画像を無効化することなくテキストを読むことが可能となった
修正
オーディオの再生速度を変更したときの再生品質の改善
修正
ログインフォームのフィールドが修正されたとき、ログイン情報を保存するか尋ねるようになった
変更
ドライバーバージョン 432.00 以降の Nvidia のグラフィックカードかつ画面サイズが1920×1200 より小さい環境において WebRender が有効となった
開発者
WAMP フォーマットの WebSocket メッセージ (JSON, MsgPack, CBOR) をネットワークパネルにおいて適切にデコードできるようになった
Web Platform
テキストエンコーディングを明示的に宣言していない古いウェブページにおける古いテキストエンコーディングの自動判別の改善

セキュリティ修正

このアップデートでのセキュリティ問題への修正は合計 6 件、重要度区分において 3 件、 3 件が修正されている。

CVE-2020-6796
Missing bounds check on shared memory read in the parent process
CVE-2020-6797
Extensions granted downloads.open permission could open arbitrary applications on Mac OSX
CVE-2020-6798
Incorrect parsing of template tag could result in JavaScript injection
CVE-2020-6799
Arbitrary code execution when opening pdf links from other applications, when Firefox is configured as default pdf reader
CVE-2020-6800
Memory safety bugs fixed in Firefox 73 and Firefox ESR 68.5
CVE-2020-6801
Memory safety bugs fixed in Firefox 73

既知の問題

未解決
0patch セキュリティソフトウェアのユーザーは、Firefox 73 へのアップデート後の起動時にクラッシュする恐れがある。今後のリリースで修正予定。0patch settings において firefox.exe を除外することで回避可能

Firefox 73.0 で修正された全ての問題は Mozilla.org bugs fixes (英語) を、一般的な情報は リリースノート を、開発者向けの情報は MDN および Mozilla Developer YouTube チャネル を参照されたい。

アップデート及びシステム要件

Firefox 73.0 は Windows, Mac そして Linux 版が用意され、Mozilla ウェブサイトよりダウンロード可能となっている。また、80 以上の言語に対応した各国語版は 次世代ブラウザ Firefox – 各国語版のダウンロード よりダウンロード可能となっている。また、既存の Firefox 4 以降のユーザには自動アップデート経由で通知されるが、Firefox メニューの “Firefox について” より手動でアップデートすることも可能だ。
Firefox 73.0 の利用に必要なシステム要件については、Firefox 73 システム要件 を参照されたい。

ダウンロード:
73.0, ESR 68.5.0
リリースノート:
73.0, ESR 68.5.0
セキュリティアドバイザリ:
MFSA 2020-05 (73.0), MFSA 2020-06 (ESR 68.5.0)
修正されたバグ:
73.0, ESR 68.5.0 (英語)

Thunderbird 68.4.2 がリリースされた


Thunderbird

Thunderbird コミュニティは米国時間 2020 年 1 月 24 日、バージョン 68.4.1 リリース後に明らかとなった不具合を修正した Thunderbird 68.4.2 をリリースした。

Thunderbird 68.4.2 では、Thunderbird 60 からの自動アップグレードが行われる。カレンダーアドオンである Lightning をインストールしている場合、こちらも新しい Thunderbird に適合したバージョンへの自動アップデートが行われる。 Lightning に関して問題が発生した場合には、トラブルシューティング記事 を参照されたい。

Thunderbird 68.4.2 での新機能や改良点は次のとおり。

新機能及び改良点

変更
カレンダー: タスクと予定のツリーの色が、ダークテーマに合うよう変更された
修正
LDAP 検索に失敗した S/MIME 証明書の扱いに関する問題を修正
修正
mail.imap.use_envelope_cmd がセットされていると、特定の IMAP サーバーにおいてメールアドレスを貼り付けるとクラッシュする問題を修正
修正
HTML メッセージの不適切な転送により、SMTP サーバーの応答がタイムアウトする問題を修正
修正
カレンダー: Thunderbird の 2 つめのウインドウが開かれていると、カレンダーの UI の多くが機能しない問題を修正

既知の問題

未解決
バージョン 60 から 68 にアップグレードのプロセス中に、アドオンが自動的にアップデートされない。アドオンの更新を確認するとアップデートされる。アドオンマネージャーあるいは addons.thunderbird.net からバージョン 68 に適合するバージョンのアドオンを再インストールすることはもちろん可能である

Thunderbird 68.4.2 で修正された全ての問題は Mozilla.org bugs fixes (英語) を参照されたい。

その他、Thunderbird 68.4.2 についての一般的な情報は Thunderbird 68.4.2 リリースノート を参照いただきたい。

アップデート及びシステム要件

Thunderbird 68.4.2 は Windows, Mac, Linux 版が用意され、Mozilla ウェブサイトよりダウンロード可能となっている。また、50 以上の言語に対応した各国語版は 各国語版のダウンロード よりダウンロードできる。既存の Thunderbird 60 のユーザには自動アップデート経由で通知されるが、ヘルプメニューの “Thunderbird について” より手動でアップデートすることも可能だ。

Thunderbird 68.4.2 の利用に必要なシステム要件については、Thunderbird 68.4.2 システム要件 を参照されたい。

ダウンロード:
thunderbird.net
リリースノート:
Thunderbird 68.4.2 リリースノート
修正されたバグ:
Bug Fixes (英語)