高速4WDモデルの研究が栃木の実験部で

機関設計部は輸出用の剛4エンジンをベースにしたGTlR専用の2354ツィン・
ターボ・エンジンの開発にさっそく着手した。しかし実はこの頃、商品本部がリードする
形でR訓型スカイラインGTSをべIスにした、さまざまなトライアルが行われていた。
そのひとつはR瓠型スカイラインのグループAレース用ベースモデル、GTSlRの限定
発売である。

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R訓型GTSlRはGTIRのための踏み台だった
伊藤主管は、「次期型GTlRの練習のつもりで作りました。このモデルは限定モデル
で、通常のライン設計部隊を使わず、役員会にもかけませんでした」と語っている。GT
SlRはRB別DET型エンジンの排気系、ターボチャージャー、インタークーラーなど
を中心に容哉アップをはかったモデルで、ごく短期間のうちに開発され、この限定モデル
は師年8月に発売されている。
さらに、R釘型をベースにした高速4WDモデルの研究が栃木の実験部で行われていた。
「R釧型をベースに、ファーガソンタイプの4WDシステムを組み込み、4WDシステ
ムの研究をしました。この時は謁酔閃のトルク配分でした。この4WDシステムはあるて
いどまとまったためR剖型として発売しようかとも思いましたが、すでに開発に入ってい
た次期型できちんとやろうということにしました」と伊藤主管は語っている。

これは、本格的な高速4WDシステムは、スカイラインで採用したい、そしてそれは必
ず玉成できるはずだ、という伊藤主管の確信でもあった。このようにして、次期GTIR
に4WDシステムを採用する案が浮上してきた。当初はR証型でトライされたファーガソ
ンタイプの4WD、つまりセンターデフ+ビスカスLSDによる4WDシステムが前提と
されていた。

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まずGT‐Rのための超高出力エンジン

ボディのパッヶージング/レイアウトは、従来になく明快であった。
「目標がはっきりしており、何を捨てるかということが絞り込まれていました。スカイ
ラインは右ハンドル専用ボディで、従来よりリヤ・スペースやトランク・スペースを切り
詰め、全高を低くし、そしてフラッシュサーフェスを徹底しました。そしてボディそのも
のはねじり剛性、サスペンションの取り付け剛性などを最も重視することにしました」
(岩崎主幹)
伊藤主管の、伸ばすべきものは伸ばし、切るべきものは切るという、大胆な割り切りに
よって、明快なパッケージング/レイアウトが実現しようとしていた。従来路線のアップ
サイジングでは、あらゆる項目が旧型モデルを上回ることが必須とされてきた。このよう
な発想では、けつきよくあらゆる部分が肥大化し、結果的にはクルマのバランスやコンセ
プトそのものを阻害してしまうのだ。次期型スカイラインは、このような悪循環を打ち破
ることになったのである。
スカイラインシリーズの頂点に位置するGT‐Rの開発構想は、最初から伊藤主管の脳
裏にあった。そしてその構想の根幹をなすのは、まずGT‐Rのための超高出力エンジン
であった。

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最も初期の構想では、GT‐RはFR/2WDとして企画され、搭載エンジンは2.3
54ターボで260.280PS、そして車両重量は1250地ていどが目標となり、
したがって馬力荷重は妬昭/PSがターゲットとされていた。

これならグループA規則による最低重量は1180蛇とすることができるからである。

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テストドライバーの主張評価がデザインとして

エクステリアのスタイリング案は、%モデルで8つ提案され、これがA、Bの2案に絞
歴代スカイラインのイメージが大切にされたり込まれた。
「スケッチは、割りと早く描くことができました。列モデルの段階ではそれぞれのテー
マがはっきりと表現されていました。それが%クレイモデルになると全然まとまらなくな
ってしまった」と本間主管プロデューサーは語っている。

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商品本部ではB案のほうにまとまりかけていたが、双方とももう一回やり直しになり、
その結果うまくまとめ直したA案が浮上し、最終的にこのA案に決定している。

「フロントはきちんとした新しい顔を与え、そのいつぽうでサイドビューはダウンサイ
ズをはかる。走りを表現するために4輪を足と考えて軽快感を表わし、サイドのキャラク
ターラインは動きのある断面に。つまり機能を前面に出していきいきした感じや緊張感
剛性感を表現しようとしました」(本間主管プロデューサー)
こうしたデザインを形にすることは、きわめて困難であり、特に大胆に変化するフロン
ト・フェンダーの連続面やドア後端からリヤ・フェンダーにかけての面は何回も手直しし
ながらまとめ上げられたという。

インテリアデザインはスポーツマインドに満ちた適度にタイトな空間とし、クラスレス
であること、操作の新しさを取り込みながら機能性を確保することがテーマになっている。
しかし注目すべきは、ステアリングホイールやバケットシートなどは、デザインの絵では
なく、テストドライバーの主張、評価する形がデザインとしてまとめられたという特異な
経過をたどっていることで、こんな例はもちろん今までなかった。

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スカイラインの新しいアイデンティティ

ところで、このようなコンセプトメイキングと開発のシナリオ作りが行われる過程で、
開発メンバーの合言葉は、「出てこい、ポルシェ!」であった。走りのシチュエーション
の最終ステージでは、芦ノ湖スカイラインでポルシェ944ターボと走りを競い合い、こ
れを打ち破るという結末でなければならなかったからである。
もっともこれは、開発の後期には「拝蒋、ポルシェ!」に改められている。スカイライ
ンの側から先輩のポルシェに敬意を表する、というわけである。

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開発機憩の段階で、スタイリングの方向性を決めることも重要なことであった。スタィ
リングデザインのテーマについて伊藤主管は、「若い世代に評価されるようなスタィリン
グイメージ」であることをデザイン部門に要求していた。

GCm型いらい、スカイラインはシャープで角張ったウェッジ基調のスタイリングにこ
だわってきた。これをもっと若い層に振りもどすことを目的に、「躍動感(ダイナミッ
ク)、NEW、おしゃれ、オリジナルティ、そして最後にハイパフォーマンス」という5
つのキーワードがデザイン室に掲げられた。「このキーワードをもとにコンセプトビデオ
を作り、造形、設計、販売戦略担当者に見せたりしました」(伊藤主管)
デザインスタジオの本間主筏プロデューサーは、スカイラインの新しいアイデンティテ
ィを作るとい、乳母気込みを新たにした。

スタイリングスタディは、厚木NTCのデザインスタジオ、社外デザイン会社で並行し
て進行し、その他に銀座に特別に一部屋を借りて一部のデザイナーが駐在する形で進めら
れた。

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走りのシチュエーション

首都高速やワインディングロードのカーブのひとつずつの様子から、その路面状態まで細かくなデ
ィテールが決められていた。したがって後のシャシーチューニングの段階でも、シチュエ
ーションの中のあるコーナーで、どのような挙動でスカイラインが走るか、どのように動
かなければならないか、というようなことが議論されることになった。

もちろん、この走りのシチュエーションはシャシー開発だけではなく、すべての開発に
影響を及ぼすことになる。

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実は走りのシチュエーションの冒頭は、901連絡会で常に語られたように、「ガレー
ジでシートに腰を下ろした瞬間、シフトノブに手を触れた瞬間から、気持ちが商ぶり、走
りを予感させる」といことであった。そのためにはドライビングポジションやシート、シ
フトノブやステアリング・ホイールの形状、デザインなども、すべては走りに答えるよう
なものでなくてはならなかったわけである。このような走りのシチュエーション登別提に
しながら、実験部の渡邊主担は、「GTSltは、24クラスでナンバーワンの走りを実
現することが目標で、ターゲットである上級のドライビング技量を備えたアマチュアドラ
イバーや、自動車雑誌のテストで評価されるべき項目をそれぞれのハードウェアに落とし
込むことで、個々のユニットの性能の方向性を開発メンバーに分かりやすくしました」と
語っている。

渡遥式の評価項目一覧表には、それぞれのハードウェアの対応する最終評価がびっしり
身体全体を柔らかく包むバケットフォルムのシ-1、を持ったGTS-tTypeMのインテIノア
と書き込まれており、これが実験の鍛終段階まで威力を発揮することになった。

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創意の芽を摘みとるな

ビスタ/カムリはトヨタとしては中級の上の格なので、できるだけFF車の癖を出さないようにしたことが運転ではかえって特徴がなくなっている。
実用的にはそのほうが安全で、だれにでも同じような運転が出来るはずである。
この車はサイズ以外はコロナ/カリーナなどと近い。
ただし開発時期が新しいぶんだけ操縦性などが大人っぽくなっている。
全体に内装などに凝りすぎたためにどのモデルも重量が重くなった。
とくにV6のプロミネントは重い車である。
運転上からの見地では4ドア・セダンと4ドアHTの違いはない。
最新型では、シートの高さ調節のほか、ハンドルは、傾きと前後の調節ができるテレスコピック調節もつき、ドライピング・ポジションの決め方は自由度が大きい。
車体の丸みがふえたので運転席からは、できるだけフードの角が見えるように座ったほうが狭いところでも車の幅が分かっていい。
全体に運転しやすい車である。
まずエンジンではハイメカ・ツインカムの3SlFE型が吸気系の改良により最高出力が別pSもふえただけでなく、低回転での加速レスポンスが良くなっている。
一定速でクルージングしている時のスピード調節は楽になった。
ところが、このクラスではもうオートマチック車が常識だが、この4気筒モデルは長距離の燃費をよくするためにエンジン回転を抑えるギア比にしてある。
そのためDレンジのまま走っていると加速時に1段キック・ダウンしてから加速することが多いので、ATの自動変速が気になる時にはOD/OFFにして走ったほうがいい。
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デザインは目で見る交響曲

エンジンの一番おいしい回転数である。
これをDレンジのままで走っていると、結局はアクセルを踏み込んでセカンドまでダウンするが、
アクセルを戻すとすぐにまたトップに戻って、次に踏み込むとまたダウンと何回も同じことが繰り返されてうるさい。
したがって、このような走行条件では、最初から「2レンジ・クルージング」をするといい。
運転は驚くほど易しくなり、アクセルを踏みすぎなければカーブでの安定性も格段に良くなる。
1600,1500車はどちらかというと観念的な経済車である。
市街地で渋滞の中を走ると経済的な差が出る。
しかし、本来はイニシャル・コストが安くなることのメリットのほうが大きい。
昔のエンジンでは、排気壁にほぼ比例して燃費が低かったが、今の高効率エンジンでは、大きなエンジンを軽負荷で使うほうが実用上の燃費としては良くなる、という考えがある。
それだけ高速と、急加速が要求されるようになったからである。
したがって、16001500のエンジンもハイメカ・ツインカムとマルチEFIになってエンジンのレスポンスは良くなった。
しかし、本質的には22,1800用につくられたボディやサスペンションなので、車両重量はそれほど軽くはなっていない。
エンジンの割には重量が重いことになる。
そのぶん加速力が落ちると考えるが、これはファイナル・ギア比で補ってエンジンを余分に回すので、低速の加速力はそれほど差がない。
だが高速では絶対的な加速の余力は少ない。
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アイデアは資本に優先する

アクセルを深く踏んでもキックダウンできるが、それよりも早く、的確にギア・ダウンするにはこのスイッチのほうが向いている。
ハイウェイで車線変更する時、山間部のカーブの多いところを走る時などではもちろん、雨が降ってきて走りにくくなったらODを捨てる。
4段あるうちの3段めだから損するように見えるが、実は高速道路以外ではこれがクルージング・ギアだと考えるといい。
それだけで加速だけでなく、FFでは直進安定性も向上して不安が少なくなる。
当然、アクセルをわずか戻すだけでエンジン・ブレーキもよく効くようになるからブレーキを踏む回数も減る。
なお、OD/OFFは最高速まで守備範囲で、駆動力に余裕が出て、自然とアクセルの踏み方が少なくなるため燃費もそれほど影響しない。
さらに、不満の原因とされるのは、エアコンをかけて、大勢乗っているような時である。
とくにアップ・ダウンが繰り返される山道ではそう感じるものである。
したがって、この不満解消のためには2レンジを活用する。
AT車の2レンジはマニュアル車のセカンドと同じではなく、実際にはサードぐらいのつもりで使うのがコツである。
スピードとしては時速120キロぐらいまでカバーするから、日本の山道に多い帥キロ以下ではエンジンも3000rpmぐらいのところになる。
←その他の情報はこちらから。

そのテクニックとしては、マニュアルならだれでも自然にそうするように、AT車ではOD/OFFの機能を良く理解する。
ボタン一つでギア・チェンジできるこの仕掛けをうまく使いこなすことが非力と感じない秘訣だ。

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行動は刃物で、理論はその持ち主である

1.8〃エンジンはカリーナのメイン車種、コロナでは経済版だが、このエンジンは槻年からシングル・ポイント噴射のSiからマルチ噴射のEFIのFEに進化した。
加速時の性能はわずかのアップだが減速した後のレスポンスが早くなった。
ただし、どちらも実用ムードの性格だといえる。
そのため、2〃車のようにものぐさな運転ではかなりおとなしい性格である。
ということは、急ぎたい時には、マニュアルでもATでもギアを1段下げて駆動力を強くするのが2″車と違うテクニックである。
ふだんはおとなしく経済的に走り、スポーティに走りたい時にこれを思い出せば1800でも秘めた力を引き出せる。
このクラスは全体に軽快なのがとりえで、これはタイヤの転がり抵抗が小さいためである。
もし、カーブで無理がきかないからとタイヤだけを太くすると、この軽さが失われる。
しかも、一般的にFF車ではカーブで過剰なトルクがないほうがFF車の癖は出にくいものである。
1800車は非力どころか、それがうまくバランスしているので操縦性は優れものである。

だいたい、ヨーロッパでは1800と言えば上級の車に属すが、それは軽快さとドライバーが適当にパワーを生かす運転をしているから車が生きる。
日本のドライバーは、加速しながら、タイヤを無理にこじって曲がろうとするからタイヤからのエネルギー・ロスが大きい。
そのロスを減らす工夫をしないで、22ならそれを負かせると考える。
トヨタ車の中でもこのクラスに乗る人は、自己流の運転で常に力がない、スポーティでないと車に不満を抱いている。
軽快な1800ではもっと効率のいい走り方を研究すべきだ。

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人間の能力

これは、ただスピードを調節するだけでなく、実は、コーナリングでも役に立つ。
つまり、この2〃エンジンでは加速と減速によって比較的FF車の癖が出るほうで、強い加速をすればカーブの外側に、減速すればそれが内側に向く性質が強い。
高速道路などではDレンジでもそれを感じるが、一般道路のスピードでは③、②速で意識的に加速、減速をすると切っている舵の効果が変わることが分かる。
これはあまり急激には出ななお、同じ2″でも3S‐GEスポーツ・ツインカムいのでタック・イン現象というほど違和感はないが、
カーブの後半で加速してハンドルを切り足すより、アクセルを少し緩めるほうが自然に車が曲がってくれる。
を搭載するGTは、エンジンの力が強いだけでなく、常用エンジン回転率を皿%ほど高くしてある。
つまりATでも自然とエンジンの力があるところを使わせる。
それでもスポーティに走りたい時は、文句無しに2レンジで回転を上げたほうがいい。
このエンジンは高回転も強いので、120m/hぐらいまで余裕を持って2レンジでカバーするから積極的に2レンジ(マニュアルなら③速)を使ったほうがいい。
しかも、タイヤのグレードとサイズが195/60R14まで上がるために、アクセルのON/OFFによるカジの影響はラグジュァリー系より少ない。
遅れないようにハンドルを切って行くのが基本技だ。
もっとも、セカンドで思い切り急加速すればセリカ系よりボディが重いので、FF車の癖が出やすい。
どんな時でもカーブでアクセルを踏みすぎないことがポイントである。
これだけ太いタイヤをつけてアンダー・ステアを出すのでは、舵の切り方や、アクセルの踏み方がラフすぎるからだ。
とはいっても、性格とししてはハイウェイを余裕を持ってクルージングするのが似合うGTである。
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