合宿免許は甘いのか?

最近は合宿免許の人気が高まってきています。免許取得にかかる費用が安い、効率的に短期間で卒業出来る、さらに合宿先が観光地である場合は旅行気分が味わえたり、豪華なホテルや旅館で宿泊するなど、通学よりも楽しそうなイメージが強いです。

ただ中には合宿免許は甘い、卒業生は交通事故を起こしやすいという噂もあり、人によってその評価は分かれるところではあります。

合宿免許とは?

合宿免許とは一定の期間、宿泊施設に滞在しながら運転免許を取得するために集中して教習を受ける事を言います。合宿期間は車種によって多少異なりますが、一般的には2~3週間の合宿が多くなっています。カリキュラムは通学スタイルと同じで、授業の内容や量は変わりません。

合宿免許を終了した後は、住民票のある都道府県指定の運転免許試験場へ行き、試験の申請、適性検査、その後に学科試験と技能試験を受ける流れとなっています。ちなみに公安委員会指定教習所なら、全国のどこの教習所で教習を受けても実地試験は免除となり、学科試験に合格すれば、 すぐに免許証が発行されます。

つまり合宿免許と通学での違いは、泊まり込んで教習を受けるか否かという点のみとなっています。

合宿免許のメリット

合宿免許のメリットはまず効率的にスケジュールが組まれており、短期間で卒業出来るという事です。関連リンク>>合宿免許 ... 合宿免許HUNTER

通学の場合は自分の都合に合わせて予約を入れていくのですが、様々な都合によって次の教習まで間隔が空いてしまう事も少なくありません。運転には馴れが大切で、せっかくコツを掴んでいたのに久々に教習を受けると前回注意されていた事を忘れたり、運転が不安定になってしまったりするのです。

その点、合宿免許はスケジュールが詰められており、連続して乗車できるので運転間隔を忘れる事なく早く上達出来ます。早ければAT限定車なら14日、MT車なら16日ぐらいで卒業可能とも言われています。また免許取得にかかる費用が安く済ませられるのも魅力です。

合宿プランとして教習費と宿泊費、1泊3食の食事代がセットになり、さらに交通費も教習所から支給といった形が多いので、通学スタイルより断然安くなるという訳です。他には最近の合宿免許の特徴ですが、少し他と差をつけるために+αのサービスを用意している教習所も多くなってきています。

宿泊先に温泉があったり、ホテルでパーティーが開かれたり、地元を離れて旅行気分を味わいながら免許取得を目指せるのは通学では出来ない体験であり、こちらもメリットの一つと言えます。

合宿免許のデメリット

AT限定車でも2週間は必要になるため、合宿免許に参加するには春休みや夏休みを利用する必要が出てきます。つまりこの時点で仕事を持っている人は合宿で免許を取得するのは無理という事になります。また皆が同じように考えているので、春休みや夏休みの時期はあっという間に満席となってしまいます。

特に人気のある教習所になると3ヶ月ぐらい前から予約を入れる人が多いので、早くから予定を抑えておいた方が無難です。そして合宿免許は短期卒業出来るのがメリットである反面、非常にスケジュールがタイトで人によっては厳しいと感じるかもしれません。

車の運転に関しては連続して乗った方が上手くなりますが、問題は筆記の方で、こちらも卒業するまでに全てを覚えなければいけないので通学よりハードになってしまいます。更にこのハードなスケジュールにより、時には体調を崩してしまう人もいますが、決められた期間内に全ての講習が終了していなければ期間延長となって、卒業出来る時期も遅れます。

延長料金を保証してくれる所も多いですが、中には追加料金を支払わないといけないケースもあります。魅力的なイベントを用意している教習所が増えてきていますが、あまり羽目を外さず、健康管理は自分でしっかり行うという事も大切なのです。

合宿免許は甘いのか?

合宿免許は通学よりも採点が甘くなるという噂をよく耳にします。実際に参加した人の口コミによると、「確かに採点が甘く感じた」と言う人もいれば、「普通に教官は厳しかった」と感想を述べている人もおり、感じ方も人それぞれです。

もちろん運転は命に関わる事なので、真面目に教習を受けていなかったり、何度も同じミスをしていては厳しくしかられます。ただ合宿免許の場合は春休みや夏休みなど繁忙期を中心に、次から次へと新しく人が入ってくるため、早く卒業させていかないと人が詰まってくるという現実があります。

こういった思考が働いていると、やはり少しは検定の審査も通学よりは甘くなるかもしれません。また合宿免許=甘いというイメージは検定の合否の時だけではなく、日々の教習でも感じられる事です。

早く卒業させなければいけないという使命もあるため、教官自身が一日の教習が終わった後に次の授業の確認をしたり、進捗具合をチェックしたりします。通学では自分で予約を入れて進めていかないといけないので、教官と生徒の間に少し距離を感じる傾向にありますが、合宿免許は教官との距離も近く、接しやすい印象を受けるのかもしれません。

⇒合宿免許場である相部屋とは

合宿免許卒業者は事故が多いのか?

「合宿免許は甘い」と同じように「合宿免許で免許を取得すると事故を起こしやすい」という噂もよく流れています。これは合宿は短期間で詰め込んで勉強する、教官が早く卒業させようと甘く採点するとうイメージが原因になっていると言えます。

実際のところ、事故は合宿免許でも通学でもあまり違いはありません。確かに合宿免許は短期間で免許が取得出来るというのが魅力ではありますが、教える側も生半可な気持ちではありません。適当に甘く採点したところで、卒業後に事故を起こされたり危険な運転をされては、自分も傷付く事になるからです。

卒業生にはルールに従って安全に正しく車を運転して欲しいという想いは通学でも合宿免許でも変わらず、要は卒業後にどれだけ気をつけて運転出来るかによって違ってくるのです。

もし合宿免許は事故が多いという風評を肯定するなら、これは田舎の合宿地で免許を取得した人が都会で運転するとなった時にあり得る話ではあります。合宿地は田舎が多く、路上でも交通量はそれほど多くありません。運転しやすい環境で練習が出来る訳ですが、免許を取得して意気揚々と都市部で運転しようとすると、今度は道が混雑していたり道路が複雑でややこしいという問題に直面します。

あまり運転に慣れていない状況だとパニックになって事故を起こす可能性も出てくるため、初心者の間は必ず運転に慣れている人を同乗させて練習する事も大切です。