UTC+9

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UTC+9: 濃黄-通年適用、水色-海域

UTC+9とは、協定世界時を9時間進ませた標準時である。

主な該当地域[編集]

現行[編集]

国・地域 部分 標準時/夏時間 略称
日本の旗 日本 全域 日本標準時 JST
韓国の旗 韓国 韓国標準時 KST
パラオの旗 パラオ パラオ標準時 PWT
東ティモールの旗 東ティモール
ロシアの旗 ロシア アムール州など ヤクーツク時間 YAKT
インドネシアの旗 インドネシア マルク諸島など 東部標準時 WIT
モンゴルの旗 モンゴル ほぼ全域 ウランバートル夏時間 ULAST

廃止[編集]

短期のものを除く。

国・地域 部分 標準時 始年 終年 その後
ロシアの旗 ロシア イルクーツク州など イルクーツク時間 2011 2014 UTC+8に変更
イルクーツク夏時間 1981 2011 時差はそのままで通年のイルクーツク時間に
モンゴルの旗 モンゴル 東部?[1]  ? 現在は東部もUTC+8
朝鮮民主主義人民共和国の旗 北朝鮮 全域 1948 2015 2015年8月15日より、UTC+8:30に変更[2]

歴史[編集]

日本では1888年にグリニッジ標準時+9時間が標準時と定められた。1896年からはそれが中央標準時となり、一方で先島諸島台湾などが+8西部標準時となった。1937年に西部標準時が廃止され、全国が+9 に統一された。1948年から1951年にかけて夏時間が行われたため、この間、+9 なのは冬期のみであった。

大韓帝国では1908年から+8:30 が導入されていた(官報第3994号勅令第5号)が、1912年に+9 に変更された(朝鮮総督府官報第367号告示第338号)。1948年より、大韓民国では1時間進める夏時間を導入したため、以後は冬期のみ+9 となった。1954年、大韓民国標準時は再び+8:30 に変更された(大統領令第876号)ため、+9:30 なのは逆に夏期のみ(1960年まで、但し朝鮮戦争時を除く)となった。1961年、国家再建最高会議の決定に従い通年+9 に変更された(法律第676号)。1987-1988年にはソウルオリンピックのため+1時間の夏時間が実施され、+9 なのは再び冬期のみとなったが、オリンピックが終わると夏時間は廃止された。

中華民国では1919年、1年間だけ上海および天津において夏時間(+9)を試行したことがある。台湾でも過去に何度か夏時間(+9)を行っている[3]香港では1941年から1979年までの間のほとんどにおいて夏時間(+9)を行っていた(1977・1978年は実施せず)。日本占領の数年間(1942-1945年)は通年+9 で、香港時間は日本本土時間と一致していた。1980年以後は再び夏時間が行われなくなった。 マカオでも1941年から1979年までの間のほとんどにおいて夏時間(+9)を行っていた(1977・1978年は実施せず)。 中華人民共和国では1986年から1991年までの6年間、全国的に北京夏時間(+9)が行われた。1992年以降再び行われなくなった。

マレーシアおよびシンガポールでは日本占領期(1942-1945年)、通年+9 が行われた。

オーストラリア西オーストラリア州では1893年以来+8(西部標準時)を用いているが、2006年から2009年までの3回の夏(南半球)においてオーストラリア西部夏時間(+9)を試行した。この試みは2009年の国民投票で否決された。

ロシアではかつてヤクーツク時間(冬期)とイルクーツク夏時間において+9 が用いられていたが、2011年3月27日よりヤクーツク時間は通年 UTC+10 に、イルクーツク時間は通年 UTC+9 となった。しかし2014年10月26日に国内の標準時が再び変更されたため、ヤクーツク時間は通年UTC+9となった。

モンゴル国では2001年から2006年まで夏時間を採用したため夏期に UTC+9 となっていたが、2007年に廃止された[4]。しかし、2015年に夏時間が再開されたため夏期はUTC+9となる。

北朝鮮では2015年8月14日まで+9を採用するが、翌15日より30分遅らせ+8:30(平壌時間)に移行した[2]

関連項目[編集]

脚注[編集]

外部リンク[編集]

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