どんなHouzz?
住まい手:ジョーイ・クリートマイヤーさんとアントニ・ポロウスキさん
所在地:アメリカ、ニューヨーク市ブルックリン区、クリントン・ヒル/フォート・グリーン周辺
規模:延床面積56平方メートル
「このアパートメントは、レンガ壁や、大きな窓、そして形が正方形なのが気に入っていました」とクリートマイヤーさん。「長方形でなく正方形に近い空間だったのはラッキーでしたね。そのほうが、生活にしたがったゾーニングがしやすいんです。」
住まい手:ジョーイ・クリートマイヤーさんとアントニ・ポロウスキさん
所在地:アメリカ、ニューヨーク市ブルックリン区、クリントン・ヒル/フォート・グリーン周辺
規模:延床面積56平方メートル
「このアパートメントは、レンガ壁や、大きな窓、そして形が正方形なのが気に入っていました」とクリートマイヤーさん。「長方形でなく正方形に近い空間だったのはラッキーでしたね。そのほうが、生活にしたがったゾーニングがしやすいんです。」
土曜日の午後にはリビングルームでリラックスするのが習慣というポロウスキさん(左)とクリートマイヤーさん(右)。直射日光をめいっぱい取り込むために、カーテンは付けないことに決めた。光が目覚まし時計代わりにもなると言う。「日が当たってイチジクの木も喜ぶし、私たちも寝坊しなくなりました」とポロウスキさん。
ダークな壁の色には驚く人も多い。「周りの友達に、壁の一部は黒に近い色で塗るつもりだって言ったら、やめたほうがいいという意見が多かったんです」とクリートマイヤーさん。「でも、いい結果になりました。なんでもっと早くこうしなかったんだろう、と思うほどです」。
ダークな壁の色には驚く人も多い。「周りの友達に、壁の一部は黒に近い色で塗るつもりだって言ったら、やめたほうがいいという意見が多かったんです」とクリートマイヤーさん。「でも、いい結果になりました。なんでもっと早くこうしなかったんだろう、と思うほどです」。
いちばん明るいのは、ダイニングルームのテーブルの辺り。壁際のベンチには2人座ることができる。
予算が限られているため、アパートメントの家具には、捨てられていた不用品から調達したものも多い。「この部屋は、いまも進化の途中。永遠に未完成なんじゃないかな」とポロウスキさんは言う。「好みや興味というのは変わっていくし、ほかのものごとといっしょに美的感覚も変化していきますからね」。
ダイニングエリアに置かれたサーフボードも、お金をかけないインテリア作りのセンスが光る良い例だ。これはクリートマイヤーさんが道ばたで拾ったサーフボードを、手作業で3時間かけてワックスを剥がしたという作品。
ダイニングエリアに置かれたサーフボードも、お金をかけないインテリア作りのセンスが光る良い例だ。これはクリートマイヤーさんが道ばたで拾ったサーフボードを、手作業で3時間かけてワックスを剥がしたという作品。
ポロウスキさんはシェフで、プライベートでも料理が好きなため、小さいながらもじゅうぶんな機能を持つキッチンがマストだった。
「周りから見えるキッチンが好きですね。調理家電や包丁、鍋類といった道具には美しさがあると思うんです」とポロウスキさん。「もちろん、もっと広いに越したことはないし、サーモンなどを料理していると換気扇があればいいのにと思うこともありますが、今のところはこれで大丈夫」。
こちらのテラリウムは、クリートマイヤーさんの父親が作ったもの。もとは多肉植物が入っていたのだが枯れてしまい、代わりに青い石を飾っている。
アパートメント内の調度のいくつかは、子ども時代に木工に親しんでいたクリートマイヤーさんが手作りしている。木製のベッドフレーム(IKEAのベースを中心に作っている)とヘッドボードもその一部だ。
「子どものころ、家で使ういろんなものを父が作業場で作っていたのを見ていたんです」とクリートマイヤーさん。「大人になったいま、また父といっしょにこういった工作をしたんですが、すごく感慨深い体験でした。完成した家具には、いっしょに過ごした時間が詰まっていて、家にいるといつでもそれを感じられるというのは最高ですね」。
「子どものころ、家で使ういろんなものを父が作業場で作っていたのを見ていたんです」とクリートマイヤーさん。「大人になったいま、また父といっしょにこういった工作をしたんですが、すごく感慨深い体験でした。完成した家具には、いっしょに過ごした時間が詰まっていて、家にいるといつでもそれを感じられるというのは最高ですね」。
パイプを使って制作した、間仕切りを兼ねるウォールユニットも、クリートマイヤーさんの作品。サイドテーブルには、2色のステイン加工を施して、eBayで見つけた真ちゅう製の取っ手を付けている。
この棚には、ヴィンテージのボクシンググローブ、ジェームズ・ディーンやジョニー・キャッシュの古い写真など、ユニークな宝物が飾られている。また、すぐ手が届くようにふだん使いのものを置く場所にもなっていて、レザージャケット、ポロウスキさんお気に入りの白いコンバーススニーカー、ヴィンテージのルイ・ヴィトンのボストンバッグなどが並ぶ。
2人の愛情がいちばん感じられるアイテムは、イチジクの木のそばに飾られているポメラニアの地図かもしれない。クリートマイヤーさんがポロウスキさんに贈ったこの地図は1600年代のもので、現在のドイツとポーランドにあたる地域が1つの領土に含まれている。クリートマイヤーさんの祖先はドイツ系、ポロウスキさんの両親はポーランド人移民のため、2人にとって思い入れのある地図なのだ。
クリートマイヤーさんは、これまでの人生のいろいろな記憶を呼び起こしてくれる本を、家のなかに散りばめておくのが好きだと言う。モントリオールで初めてアパート暮らしをしていた時代を思い出させてくれる本もある。
「ジョーイのデザイン感覚は素晴らしいですね。私のテイストはノスタルジックなところに表れているかな」とポロウスキさん。「ひとつひとつのアイテムに意味と物語があって、古くなることがありません」。
こちらの〈カイ・ボイスン〉のモンキーは、クリートマイヤーさんがポロウスキさんに贈った昨年のクリスマスプレゼント。真ちゅうのテーブルランプの横にあるボウルは、ポロウスキさんの祖父が彫刻した作品だ。
こちらの〈カイ・ボイスン〉のモンキーは、クリートマイヤーさんがポロウスキさんに贈った昨年のクリスマスプレゼント。真ちゅうのテーブルランプの横にあるボウルは、ポロウスキさんの祖父が彫刻した作品だ。
風合いの出た黒いレザー、磨かれた真ちゅう、リッチな手触りの毛皮など、上質な素材と感触の良さを大切にして、2人ならではのサンクチュアリを作り上げている。日当たりの良さを生かしている一方で、気分に合わせて照明を調整することも忘れていない。
「2人とも、長い1日の仕事から帰ってくると、家でゆったりくつろぎたいので、照明は控えめにすることが大切なんです」とクリートマイヤーさん。「照明のスイッチは、ほとんどすべて調光機能付きにしています」。
「2人とも、長い1日の仕事から帰ってくると、家でゆったりくつろぎたいので、照明は控えめにすることが大切なんです」とクリートマイヤーさん。「照明のスイッチは、ほとんどすべて調光機能付きにしています」。
「紳士の集う社交クラブと、ツリーハウスとを足して2で割ったような家ですね。マスキュリンな要素が強いインテリアで、植物やナチュラルな木材もたくさん取り入れていますから」とクリートマイヤーさんは言う。
ポロウスキさん(左)もクリートマイヤーさん(右)も、もう少しスペースに余裕があれば書斎や広いキッチンが作れるのに……という意識はあるものの、現在の暮らしを最高に幸せに感じていることは間違いない。「今は、ここがまさに夢の家ですね」とクリートマイヤーさんは言う。「ブルックリンの中でもすごくいい地域だし、努力して家づくりをしたかいあって、本当に『わが家』だと思える場所ができました」。
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