6月

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6月(ろくがつ)はグレゴリオ暦の第6のに当たり、30日ある。

英語名であるJuneローマ神話ユピテル(ジュピター)の妻ユノ(ジュノー)から取られた。ユノが結婚生活の守護神であることから、6月に結婚式を挙げる花嫁を「ジューン・ブライド」(June bride、6月の花嫁)と呼び、このに結婚をすると幸せになれるといわれる。

日本における6月[編集]

日本では、旧暦6月水無月(みなづき)と呼び、現在では新暦6月の別名としても用いる。水無月の由来には諸説ある。文字通り、梅雨が明けて水が涸れてなくなる月であると解釈されることが多いが、逆に田植が終わって田んぼに水を張る必要のある月「水張月(みづはりづき)」「水月(みなづき)」であるとする説も有力である。他に、田植という大仕事を仕終えた月「皆仕尽(みなしつき)」であるとする説、水無月の「無」は「の」という意味の連体助詞「な」であり「水の月」であるとする説などがある。梅雨時の新暦6月の異称として用いられるようになってからは、「梅雨で天の水がなくなる月」「田植で水が必要になる月」といった解釈も行われるようになった。

祝日が存在しない月[編集]

日本では祝日になったことがない唯一の月になっている。これは天皇家由来の節目の日もなく、庶民の生活も農繁期で晴れの行事がなかった点が影響している[1]。バブル期には「国民の休日を増やそう」という動きがあったが、その後のバブル崩壊やゆとり教育による週休2日制の実施により、祝日の制定が躊躇されたことも挙げられる[2]2015年現在の日本では祝日のない月は6月と8月だけである。しかし、8月については過去に大正天皇誕生日として8月31日が祝日だったことがある。2016年には山の日として8月11日に祝日が新設される予定であるが、山の日は6月に候補が上がっていたものの、「授業数が減る」などを理由に8月になった経緯がある[2]

上述に対し、一部で時の記念日6月10日)や父の日夏至(6月21日頃)の休日化を目指す動きがある[3]。過労死弁護団全国連絡会議は労働者の過労死が6月に多いため[1]厚生労働省に2001年6月8日、祝日のない6月に祝日を新設することを申し入れた。しかし、現状では「この月に祝日を制定する予定はない」との事である[3]。また、この一方で「これ以上休日が増えると授業の消化が困難になる[2]」「日本は諸外国より祝日が多すぎる(日本は2015年時点では祝日が15日あるのに対し、アメリカは10日、イギリスは8日、フランスは13日[4])。これ以上祝日を制定しないで欲しい」「祝日にふさわしい日がない」などの理由により、祝日の制定に否定的な意見もある[3]

なお1993年には、皇太子徳仁親王小和田雅子結婚の儀により、6月9日休日とされた例がある。

架空の作品では漫画『ドラえもん』でのび太が6月に祝日がないことに対する不満からドラえもんのひみつ道具である「日本標準カレンダー」を使って6月2日を「ぐうたら感謝の日」という架空の祝日を制定したことがある[5]

異名[編集]

いすずくれづき(弥涼暮月)、えんよう(炎陽)、かぜまちづき(風待月)、けんびづき(建未月)、すいげつ(水月)、すずくれづき(涼暮月)、せみのはつき(蝉羽月)、たなしづき(田無月)、たんげつ(旦月)、とこなつづき(常夏月)、なるかみづき(鳴神月)、ばんげつ(晩月)、ふくげつ(伏月)、まつかぜづき(松風月)、みなづき(水無月)、ようひょう(陽氷)

6月の季語[編集]

六月、皐月、花菖蒲、アイリス、グラジオラス、あやめ、杜若、著莪、一八短夜(みじかよ、明易し)、競馬(賀茂競馬、競べ馬、ダービー、勝馬、負馬)、花橘、蜜柑の花、朱欒の花、橙のの花、 オリーブの花、柚の花、柿の花、紫陽花額の花、葵、紅の花、鈴蘭、入梅(梅雨に入る、ついり)、梅雨(つゆ、ばいう)、五月雨(さみだるる)、出水、五月闇、黒南風(白南風)、黴(黴の香、黴の宿)、苔の花、魚梁(やな)、鰻、鯰、濁り鮒、蟹(磯蟹、山蟹、川蟹、沢蟹)、蝸牛蛞蝓、蚯蚓、蝦蟇、雨蛙、河鹿、さくらんぼ、ゆすらうめ、杏、実梅(青梅)、紫蘇、辣韮、玉葱、枇杷、早苗、代田、田植、早乙女、植田、火取虫アマリリス、ジギタリス、ベゴニア、 蛍(源氏蛍、平家蛍、初蛍、蛍火・蛍合戦)、蛍狩、螢籠、蛭、田亀、源五郎、あめんぼう、目高、浮草水草の花、藻の花、藻刈、手長蝦、田草取、草取、夏の川、鮎(鮎釣り、鮎狩、鮎掛、鮎の宿)、鵜飼(鵜舟、鵜飼火、鵜篝、 鵜匠)、川狩(網打)、夜釣、夜焚釣堀、鰺、いさき、べら、虎魚、鯒、黒鯛(茅海、ちぬ釣)、鰹(鰹舟、鰹釣)、生節、青蘆、青すすき、葭切、翡翠、雪加、糸蜻蛉、蠅、蠅除、蠅叩、蜘蛛の囲(蜘蛛の巣)、ゲジゲジ、油虫、守宮、蟻、羽蟻、蟻地獄、蛆、ぼうふら蚊(蚊の声、蚊柱、泣く蚊)、蚤、蚊帳、蚊遣火(蚊遣、蚊火、蚊取線香)、蝙蝠、青桐、葉柳、南風(みなみ、大南風、南吹く、はえ)、青嵐、風薫(薫風)、白夜、夏至、老鶯、時鳥、閑古鳥、仏法僧、筒鳥、駒鳥、瑠璃鳥、夏木、夏木立万緑、緑陰、木下闇、青葉、夏の蝶、夏野、夏草、草矢草茂る、夏蓬、夏薊、草刈、干草、昼顔、木苺、苺、蛇、蝮、百足虫、青芝、青蔦ガーベラ、サルビア、虎尾草、孔雀草、釣鐘草、雪の下、蓼、若竹、竹の皮脱ぐ竹落葉、雹、水鶏、青鷺、五月晴、暑さ、夏衣、単衣、夏服、夏羽織、夏帽子夏襟、夏帯、夏袴、青簾(葭簾、伊予簾、絵簾、玉 簾)、葦簀、葭戸、網戸、籐椅子夏暖簾、皐月富士

6月の年中行事[編集]

6月に行われるスポーツ[編集]

6月がテーマの楽曲[編集]

その他[編集]


脚注[編集]

関連項目[編集]

2015年6月水無月
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