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|アルゼンチン|これまでで最大の人権裁判が開廷

【ブエノスアイレスIPS=マルセラ・バレンテ】

アルゼンチンの軍事独裁政権時代(1976年~83年)に行われた人権犯罪を審理するこれまでで最大規模の裁判が10月28日にブエノスアイレスで始まった。68人の被告は、海軍工兵学校(エスマ)における約800人の犠牲者に対する犯罪に関与した嫌疑がかけられている。

また今回の公判では、当時政治犯を上空から生きたまま海に突き落として捨てたとされる、いわゆる「死のフライト」に関与した6人のパイロットの罪についても、初めて審理される予定である。

軍事独裁政権時代、最大の秘密刑務所となっていたエスマには、約5000人の政治犯が収容されたとされているが、68人の被告は、その内数百人の誘拐、拷問、強制失踪に関与した罪で起訴されることになる。

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母になることを強いられるニカラグアの少女妊婦たち

【マナグアIPS=ホセ・アダン・シルバ】

 

13歳で妊娠したカルラ(仮名)はすべてを失った1年目の中学生活も、家族も、恋人も、そして自分の幸せも。彼女は、ニカラグアの首都マナグアの路上で1年間物乞いの生活をした末に、若い母親のためのシェルターに保護された。

彼女の生活が一変したのは2006年12月のこと。小学校の教員にレイプされたカルラが妊娠3か月であることを母親が発見したのだ。母はカルラをベルトで打ちすえ、家族をもう一人養う余裕はまったくないと言って、家から追い出した。

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中国・ブラジル経済関係深化のデメリット

【リオデジャネイロIPS=ファビアナ・フレイシネット】

 

この10年間で、中国はブラジルにとっての最大の貿易相手、海外投資源になった。しかし、グローバル経済危機下で中国というライフラインに頼り続けることで、ラテンアメリカ最大の経済大国であるブラジルが長年にわたって直面してきた問題が解決されるどころか、より悪化しそうなのだ。

2009年、中国は、米国を抜いてブラジル最大の貿易相手になった。2011年の二国間貿易は年間770億ドルで、ブラジルの115億ドルの黒字である。2000年には、両国間の貿易はわずか25億ドルであった。

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|アルゼンチン|30年後に明らかになった一般兵士への虐待の実態

【ブエノスアイレスIPS=マルセラ・ヴァレンテ】

1982年のフォークランド(マルビナス)諸島戦争から30年が経過したが、当時従軍した元アルゼンチン兵士たちが、司法の場で最後の闘いを挑んでいる――彼らは当時上官から受けた残虐な扱いを人道に対する罪として認めるよう、アルゼンチン最高裁に訴えているのである。

「私たちは軍事独裁時代(1976年~83年)の最後の犠牲者です。」と、ブエノスアイレス州の州都ラプラタに本拠を置く「マルビナス戦争元従軍兵士の会」会員のエルネスト・アルフォンソ氏はIPSの取材に応じて語った。

1982年4月2日、アルゼンチンのレオポルド・ガルチェリ政権(右下写真)は、同国の東方480キロの南大西洋に位置するフォークランド(マルビナス)諸島(1833年以来英国が実効支配)に突如侵攻した。

その後74日間に亘って繰り広げられた英国アルゼンチン間の戦争は同年6月14日のアルゼンチン軍降伏で幕を閉じたが、その間にアルゼンチン兵士635名、英国兵士255名が命を落とした。

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│グアテマラ│戦争の被害者、忘却の被害者

グアテマラシティIPS=ダニーロ・ヴァジャダレス

「1982年、彼らは私のお母さんと15人の人間を殺し、私たちの家を焼き払いました。私たちはいま支援を得ようとしていますが、まだ何も手にしていません。」こう語るのは、グアテマラの先住民族イクシル族のハシント・エスコバルさんである。

「当時彼らは、村人たちを中に押し込めたまま家屋を焼き払っていきました。幸い、私は我が家が襲撃された時に不在だったので、隠れることができたのです。」とエスコバルさんは、内戦の被害がとりわけ大きかった北西部のキチェ県で取材に応じて語った。

彼は、グアテマラ内戦(1960~96)の犠牲者の一人である。左翼ゲリラと政府軍との戦いの中で、主に先住民のマヤインディアンを中心に約25万人が死亡あるいは行方不明になった。国連の支援した「歴史解明委員会(Historical Clarification Commission)」の調査によると、死亡の93%は政府軍側に原因があるという。

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ラテンアメリカ、非核兵器地帯の拡大を目指す

【メキシコシティーIPS=エミリオ・ゴドイ】

 

ラテンアメリカ・カリブ海地域の国々は、同地域を世界初の非核兵器地帯とした条約の署名開放45周年を記念して開催された国際セミナー(ラテンアメリカ・カリブ海核兵器禁止機構:OPANAL主催)において、域内における核物質使用に対する監視体制の強化や、非核兵器地帯をさらに拡大していくための方策について協議がなされた。

「核軍縮は今でも私たちの優先課題です。核兵器を保有しない国々にとって、核保有国から核兵器の使用又は威嚇を行わないという保証を法的拘束力がある形で取り付けることは当然の関心事ですから。」とブラジル外務省のベラ・マチャド政治担当事務次官はIPSの取材に対して語った。

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|グアテマラ|長年にわたる恐怖の警察活動記録がオンラインに

【グアテマラシティ―IPS=ダニーロ・ヴァラダレス】

 

1960年から96年の内戦期に行われた拷問や強制失踪、殺戮に光をあてることとなる数百万件にのぼる国家警察文書が、米国テキサス大学オースティン校の協力により、まもなくオンラインで利用可能になる。

デジタル文書は、2005年に偶然発見された約8000万件もの膨大な警察管理記録のうち、同大学が修復・整理した約1200万件の資料で、大学構内で12月2日に開催された国際会議(Politics of Memory conference)において初めて公開された。

「グアテマラ国家警察歴史アーカイブ(AHPN)のオンラインデジタル所蔵庫は、まもなく一般の人々に、無条件で利用可能となります。」とAHPNの専門家の一人でもあるアルベルト・フエンテス氏は語った。

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│ラテンアメリカ│正義への長く困難な道のり

【ニューヨークIPS=エリザベス・ウィットマン】

フレディ・ペセレッリをはじめとする法医人類学チームの仕事は、人間の骨をその他のもの靴とか衣服、IDカードなどから分類することだ。彼らが泥にまみれた骨を掘り出すのは、グアテマラのラベルバナ墓地である。ここには、1960年から96年にかけての内戦の間、無数の死体が放り込まれた。

2010年の映画「グラニート:独裁者の捕え方」(監督:パメラ・イエーツ、パコ・デオニス、ピーター・キノイ:下記映像資料参照)は、内戦時の人道に対する罪を裁くために奮闘するグアテマラ法医人類学財団の動きを追っている。特に焦点を当てているのは、1982年3月から83年8月まで軍事独裁者であったリオス・モントをスペインの法廷で人道に対する罪に問うことを目指す被害者らのたたかいだ。

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│グアテマラ│複数パートナーで臨む飢えとの闘い

【キチェ(グアテマラ)IPS=ダニーロ・バジャダレス】

 

「子どもに与える配給も手にできて、にんじんやたまねぎ、ビーツを育てる家族菜園もやっているのです。」と嬉しそうに語るのはキチェ・マヤ族のマルタ・キニージャさんだ。キニージャさんは2人の子どもの母親で、夫は農業で生計を立てている。

彼女は、グアテマラ首都の北西部にあるウスパンタン(Uspantán)の住民であり、「マヤ食料安全保障プログラム」による支援を受けている。

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│ブラジル│家庭内の銃を放棄できるか

【リオデジャネイロIPS=ファビアナ・フレシネ】

 

ブラジル国内にある推定1600万丁の銃のうち8割は一般市民が保有しているという。そのうちほとんどが未登録・違法なものである。

4月7日、リオデジャネイロ西方のレアレンゴで、ある学校の元生徒が60発の銃弾を放って12人の児童を殺害するという事件が起こった。これを受けて、銃所持を抑制するキャンペーンが政府・民間の両方で始まっている。


同じような動きは2004年から05年にかけてもあった。このときは、たとえ違法な銃であっても放棄すれば罪に問われないという方式が採用され、50万丁以上の銃を回収することに成功した。

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