文字の裏通り このページをアンテナに追加 RSSフィード

2009-07-20

[]つふいめ、すむ天

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慣れてないと読めないものだと、痛感します。最初、一文字ずつ拾い読んだときは、「つふいめ?、すむ天?」と、ハテナが飛びました。

以下の二点(いずれも古い国語表記のルール)を知っていれば、すんなり頭に入ってきます。

  • 右横書き(逆から読む)。
  • 濁点は書かない。

「名物」の「天むす」です。千寿というお店で、非常においしゅうございました。

2009-06-20

[]自転車置場の「場」

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自転車置場の「場」。これはまた、珍しい略しかた。

よく見ると、「置」の十文字のところが斜め画になってるのも素敵。

2009-06-06

[]まだまだ変体仮名修行中。

まだまだ変体仮名の修行中です。

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これは「いけだ」。「だ」は「多」由来で濁点つき(読めなかったので後で調べました)。

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「きそばやぶ忠」。変体仮名率五割の看板。「そ」「ば」はそれぞれ「楚」「者」由来、「ぶ」は「婦」由来(これは読めました)。

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「せんべい」。「べ」は「遍」由来で濁点つき、「い」は「以」由来(どちらも読めませんでした)。

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「はま寿司」。「ま」は「満」由来(「ね」と勘違いしてました)。

一勝三敗。まだまだ修行は終わりません。

過去の変体仮名の記事→カテゴリー [変体仮名]

2009-05-30

[]毎日もんじゃ焼

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もんじゃ焼屋さんに「毎日(中略)100 円もんじゃ」の暖簾(のれん)が。

でも何やら、「毎」と「日」の間を、テープで消してあるみたい。近づいて確認したら、最初は「毎週土日(中略)100 円もんじゃ」だったみたい。

なるほど。

[][]「葬祭」のデザイン

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漢字の「葬祭」の中に、アルファベットで「SO SAI」が。

なるほど。

[]親の( )をつぶす

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ええと、その。……親の(目)をつぶす。

なるほど。

2009-04-12

[]雨冠への思い入れ

以前、電気・電機業界の雨冠は「両」の形が多いと書いたことがあったのですが。

→「『電』の雨冠

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電気関連で「両」以外の略字を見つけました。「山永電気商会」さんです。なにかしら思い入れがあるのでしょうか。

下に書かれている「濱坂電気」さんは「濱(浜)」の字に思い入れがあるみたいですが、「電」は普通でよいみたいです。

字の使いかたには、人それぞれの「思い入れ」があるのだと、最近は思うようになりました。こういう「思い入れ」を表現できるのも、漢字の魅力かと思ったり(逆に弱みになったりすることもあるわけですが……)。

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雨冠の点々が八の字になるのは珍しいことじゃないみたいで、ときどき見かけます。個人的には、わりと好きな形です。

[]地面に書かれる文字の書体

地面に書かれる文字は、普通はゴシック体なのですが。

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楷書体の「とまれ」。楷書体はめずらしい。

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駐車禁止」は、なんと明朝体希少種

[]縦書き用の音引き、横書き用の音引き

以前、音引きが縦書き用か横書き用かで熱く語ったことのある文字裏太郎。

→「案外楽しいかもしれないビル文字の世界」の後半部分。

ややこしい話で申し訳ないのですが、つまり「縦書き用の音引きを横書きで使うのは、違和感はあるけど、昔はそれなりに行なわれていた」という話。

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で、今回見つけた、とあるホールの裏口にあった小さな看板。これは逆に、横書き用の音引きを、縦書きに使ってあります(ややこしくてすみません)。

どういう事情があったのか、いろいろ推測する文字マニア。

結論。そんな細かいこと、どっちでもええやん。

2009-02-16

[]片仮名の使いかた

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ひとつめの片仮名は、ちょっと洒落たブランドのランドセルの広告から。

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「紺色」ではなく、片仮名で「コン」。

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もうひとつの片仮名は、カレンダーのコラムから。*1

「イッキ」でも「一気」でもなく、「イッ気」と混ぜ書き。

こういった柔軟な(?)ところも、日本語の特徴なのかも。

[]朝日新聞の「新」

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朝日新聞の「新」はちょっと変わった形。左下の「木」の部分の横画が一本多い。朝日新聞以外では、なかなかお目にかかれない。

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なかなかお目にかかれない、と思っていたのですが、たまたま通りかかった路地で、「日本商業新聞」の看板が……。

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朝日新聞の「新」でした。

探してると出会えるものですね。

*1:写真でご覧のとおり、まだ 2007 年のネタです。ボチボチいかせていただきます。

2009-02-09

[][](スーパードライで有名な)あのダブルクオートの古い用例

アサヒスーパードライのダブルクオートの向きが普通と違うのは、知ってる人は知っている事実。

→しろもじメモランダム「スーパードライのダブルクオート

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で、先日、なんとなく印刷博物館のポスター「キンダーブックの80年」をながめてたら……、ありました!

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拡大(写真が悪くてすみません)。右横書きですが、スーパードライです(意味不明)。

この企画展、今調べてみたら 2007 年 9〜10 月の開催でした。1 年以上も前です。どれだけネタを寝かせば気がすむのか文字裏太郎。次の更新はいつになることやら。

[][]魚偏に魚

魚魚(とと)」の続報です。

mandel59 さんからトラックバックいただきました→「魚魚」。情報ありがとうございます!(反応遅くてすみません)

http://www.zdic.net/zd/zi2/ZdicE4ZdicB2Zdic86.htm

魚へんに魚の字、ありました。

ご紹介いただいたリンクの先から引用。

《龍龕》音仙。又音蘇。

読みは「セン」または「ソ」みたい。

中国語に自信のない文字裏太郎は、図書館で日本語の字典を片端から探したところ……、やはりというか何というか、結局「魚偏に魚」が載っていたのは「大漢和辞典」のみ。以下、引用(「魚魚」の部分は一文字)。

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セン・ソ 義未詳。《龍龕手鑑》魚魚、音仙、又音蘇。

句読点の違いだけで、mandel59 さんの情報とまったく同じ。さすが mandel59 さん。

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ひとつ前の項目を見ると、今度は魚魚が縦に並んだ字を発見。こちらは日本語の記載あり。

(1)ギヨ・ゴ(2)ゴ

(1)魚がつらなりゆく。(2)大きい魚。【解字】會意。二魚を合す。本義は魚のつらなつて行く貌。故に魚を二つ合してその義をあらはす。

驚くほど素直な意味。

関連リンク